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Home > ソリューション > ヤマハルーター活用方法 > 第2回 ヤマハルーターによるIP電話とVPN
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第2回 ヤマハルーターによるIP電話とVPN


高校・大学受験をメインとする山本塾は、東京本社と大阪の支社を中心に全国10箇所で開校している。自社サイトからインターネット経由で問い合わせてくる客も増えてきたこともあり、各校には早いうちからADSLを導入。次の年度中には、拠点間をつないでいたフレームリレーをインターネットVPNに置き換え、各拠点間の通話をIP電話化することを検討している。将来的には内線電話だけでなく、外線も050によるIP電話化を進めたいところだ。とはいえ、すでに各拠点にPBXによる内線電話システムが存在しており、いきなりIP電話に置き換えるのは、なかなか勇気のいることだ。PBXとIP電話をうまく併用できないだろうか。

RTV700 だけで内線IP 電話網を構築

VPNとVoIPの機能を持つRTV700 なら、各拠点のルータは1 台で済みます。さらにPBX と直接接続すれば、発信はIP電話で、着信は公衆回線といった具合で、うまく使い分けができるんです。

今回のVPNIP電話のソリューションで重要になってくるのは、(1)PBXとの相互運用、(2)外線電話のIP電話化や電話機の増大に対応できる拡張性、(3)管理・運用の容易さ、の3つのポイントになります。

通常、ある程度の規模の企業では複数のオフィス用の電話機を束ね、1つの外線番号に発着信させるための構内交換機(PBXやビジネスホン主装置)に電話システムが実現されています。そのため、内線電話とIP電話の併用を考えた場合、PBXとつなぐ必要が出てきます。IP電話網と既存の電話システムを相互運用できなければ、極端な話、内線IP電話用と公衆回線の外線用(ex:03-0000-0000)という2台の電話機を各自の席に設置する必要があります。これはあきらかに非効率的です。

また、10拠点という規模になると、(2)の拡張性という課題も重要です。前回のように本社と仕入先間を1回線程度IP電話化するのであれば、個人やSOHO向けのブロードバンドルータであるRT57iを対向で使うのがよいでしょう。3万円台半ばの価格で、GUIの設定が可能なRT57iであれば、小規模な事業者でも簡単に利用できます。

しかし、10以上の拠点をIP電話でつなぎ、さらに各拠点に複数の電話機を設置するとなるとRT57iだけではやや荷が重いでしょう。確かにRT57iは複数台を束ねるカスケード接続も可能です。しかし、単体では最大で同時2通話までのサポートなので、端末が増えれば、それだけRT57iを増やさなければなりません。こうして電話機の数が増えるたびに、RT57iを増やしていったら、管理の手間は大きくなります。そこで登場するのが、RT57iの兄貴分にあたる「RTV700」です。


内線IP電話構成例


VoIP+VPN ルータやファイアウォールまで1台で

RTV700は、RT57iRTX1000の両者をいいとこどりした企業向けルータの最新機種です。4つのLANポート、1つのWANポートを備えるほか、ISDN回線への接続が可能なUポートも搭載。ルータやファイアウォールとしての基本機能はRTX1000と比べて劣ることはなく、IPsec対応のVPNも利用できます。

そして、RTV700の最大の特徴は、やはりRT57iをはじめとしたNetVolanteシリーズで培ってきたVoIP機能。RT57iのVoIP機能をさらに拡張し、同時6通話までサポートしたうえ、PBXとの接続用のポートを2ポート備えています。このPBXポートを介して、社内のPBXとビジネスホン主装置をつなぐことで、IP電話の内線と公衆回線の外線電話を併用できるのです。

では、このRTV700を使った山本塾のIP電話のソリューションを考えてみましょう。

RTV700を導入する最大のメリットは、IP電話とVPNが一台で済むことです。拠点間をインターネットVPNでつなぎ、IP電話を使うとなると、通常は音声とパケットに変換するVoIPゲートウェイとVPNを構築するためのVPNゲートウェイ、さらにはルータやファイアウォールなどが必要になります。しかし、RTV700を使えば、これらが各拠点それぞれ1台で済み、ネットワーク構成はシンプルになります。

山本塾の場合、各拠点にRTV700を設置し、ADSLやFTTHなどでインターネットに接続。本社のRTV700を中心にスター型のVPNを構築します。RTV700は、ファームウェアRev.8.00.45以降を使うことで、最大30のIPsecトンネルとIP電話を併用できます。もちろん、本社側の負荷が大きいようであれば、VPNをRTX1000に、IP電話をRTV700に分担させるとよいでしょう。

さらに、内線IP電話を実現するためにPBXポートを使って既存のPBXにつなぎこみます。これにより、PBXにつながれた電話機をダイヤルイン番号で直接呼び出すことができるため、既存の電話とまったく同じ使い勝手で内線IP電話を実現することが可能です。NTT、岩崎通信機、NEC、松下電器産業、日立コミュニケーションテクノロジーなどのメジャーなPBXとの動作実績や接続確認があるので、導入も安心です。

RTV700でも、RT57iと同様にカスケード接続を使って拡張できますので、2台のRTV700で最大12通話が可能になります。また、フュージョン・コミュニケーションズのような050を使ったIP電話サービスにも対応しているので、外線電話をIP化し、通信コストをさらに削減することもできます。

VoIPでも音質は良好

VoIPになったからといって、音質や使い勝手が損なわれては導入の意味がないでしょう。しかし、ISDNルータの時代から音声のデジタル化に実績を積んでいるヤマハのルータであれば、こうした心配もおそらく杞憂でしょう。

IP電話は音声パケットの到着の遅延や到着タイミングにばらつきが出る揺らぎなどが音質に大きな影響を与えますが、RTV700ではこうした音声を阻害する要因を排するエコーキャンセラやPLC(Packet Loss Concealment)といった機能を組み込んでいます。さらに遅延やゆらぎを起こりにくくするため、パケットの転送タイミングを調整する優先制御の機能も搭載しています。こうした機能は通常のVoIPゲートウェイでは搭載されておらず、パケットの中継を行なうルータだからこそ実現できるものといえるでしょう。

RTV700の設定画面にはIPアドレスを埋め込んだ「sip:rtv700@192.168.10.10 」のようなアドレスを入力し、さらに内線電話番号を登録してください。設定し終えたら、電話機から内線電話番号を押してみましょう。呼び出し音が聞こえるはずですよ。

さらにRTV700は、RT57iと同様にGUIの設定が可能です。設定する内容といっても、宛先の特定に利用するSIPアドレスと内線用の電話番号を登録する程度で済んでしまいます。

RTV700はVoIPとVPNの機能をルータに融合させた非常にユニークな製品です。価格も18万6900円(税込)と手頃なので、VPNやVoIPの導入を検討する際には、まず導入を検討したい機種といえるでしょう。

※本ページに登場に登場する人物名・団体名・企業名・知名などは全て架空のものであり、
 実在のものとは一切関係ありません。
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出典:株式会社アスキー「NETWORK MAGAZINE」
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